郷土玩具入荷

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毎年夏に期間限定でお送りしてまいりました「郷土玩具まつり」ですが、みなさまのお声にお応えして今後は店内一角に常設することにいたしました。今後はこのブログにて随時入荷をお知らせいたします。以下、本日入荷分を含めましてご紹介します。
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一刀彫の住吉型狛犬に彩色が施されたもので昭和33年の作品。住吉神社の総本社は大阪の住吉大社です。設置してある狛犬の数も全部で11対。神々しい縁起物です。



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福島の赤べこ。同じようでいて顔かたち、文様がそれぞれ違います。

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伊勢神宮の授与品の干支土鈴、「五十鈴」。五十鈴川の清らかな土を使って作られる素焼きの土鈴です。あえて彩色無しが潔く、音色も清らか。伊勢神宮の静謐な空気感が蘇ります。


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キジ車、大小。背に大の文字があるのが熊本人吉のキジ馬。近年のものには腹面に作者名や元祖などの署名あり。右が福岡県みやま市の清水系キジ車。九州に特有の木地玩具ですが、熊本と福岡は特に盛んで、かつては北九州や吉井、宗像、大牟田、八女などで個性的なキジ車がつくられていました。絶えてしまったのが惜しまれます。


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複数の玩具を組み合わせて飾ると賑やかになって、また違った楽しみがあります。左2点は達磨。真ん中は、達磨じゃなくて武田信玄の甲府土鈴。右は姫だるま土鈴。


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木彫だるまは、目がエビのように出てきます。So Cute.


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鬼の土鈴も各地にありますが、ザラザラとした質感と大仰な表情が特徴的な山口の長州土鈴。3年前の無印良品の福缶にフグの長州土鈴が入っていたので少し知名度も上がったかなと思います。


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虎たち。

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笑顔でちょっと受け口なのが可愛いマツヤレディスの虎土鈴。

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右から二番目は独創的な顔の虎土鈴。太宰府天満宮の授与品。サメの口みたいで可愛い。

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紙張子の首振り虎は多いけれど、焼き物の首振り虎は珍しいです。


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大きな獅子頭土鈴。東区の香椎宮の授与品。香椎宮では毎年春と秋に獅子楽の奉納が行われています。大衆を楽しませる獅子舞ではなく、雅楽のひとつである獅子楽。1744年にはすでに行われていた記録があるそうで大変に由緒あるものです。


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お稲荷さんの土鈴。京都の伏見稲荷と岡山の最上稲荷、佐賀の祐徳稲荷で授与されている狐土鈴は全部同じ型で作られたもののようです。


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福岡の赤坂土人形、獅子被り。赤土を素焼きにしたものに胡粉をかけた素朴な人形。彩色には食用色素を使っているため自然な経年変化が楽しめます。現代風なアレンジがなく昔からある姿をそのまま味わえる希少な存在です。


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唐津の曳山土鈴、青獅子。今現在唐津くんちで使われている青獅子の曳山は1824年制作のもの。素焼きに彩色ですが、唐津の土を使っているのか独特なざらつきのある質感です。


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太宰府天満宮の授与品3種。

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お馴染みの木うそ。削りかけの技法を用いたカーリーな羽が特徴。全国の天満宮で授与されていますが、土鈴と違って型がないのでそれぞれの神社で特徴があって集めると面白いものの一つです。

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うそ土鈴。太宰府天満宮のは年代とともに型も彩色も異なるので結構なバリエーションがあります。

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喉元が赤く日の丸のような、うそ笛。ちょっと斜めに傾いていたりするのが手作り感満点で良いです。ちゃんと鳴るのかしらと思いますけど、その音色は福を呼ぶといいます。


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宮若市にある竹原古墳の土鈴です。今から約1500年ほど前の6世紀後半に作られた古墳で、国内でも屈指の彩色壁画のある装飾古墳として国史跡にも指定されているところです。なんとも地味な見た目ですけれども、通好みの土鈴です。


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座布団の方が大きい福助の豆人形。招き猫のように手をこまねいてます。

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豆人形といえば都の清水豆人形が有名ですが、関東の物は台座に乗って、ごく小さな尻尾や手がついていることが多いです。

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たぬき七変化の豆人形。これまた精緻な作りで、茶釜から花嫁までよく化けています。


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箱根土産といえば寄木細工が知られますが、くりぬきの豆茶器などミニチュア玩具もまた名産品です。


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奈良の伝統工芸、鹿角細工。和裁用ヘラや帯留などの実用品ではなく、あえて鹿の角で鹿の置物を作るところが単純で良いです。現在では割に合わなくなったのかこうした手の込んだ置物は作られていないようです。


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5cmほどのシンプルなこけし。鹿児島の薩摩柘植を使った工芸品です。いわゆる「本つげ」はタイ産など海外の柘植で、寒暖差のある日本で作られる薩摩柘植は生育が遅い分、より固くしまった木になるそうです。たしかに目の詰まった木肌の美肌こけし。


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江戸時代から200年続く福岡の津屋崎人形の雛人形。筑前津屋崎人形巧房の6代目原田活男さんの作品。現在は7代目が跡を継いであります。


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高知の闘犬もかつては郷土玩具として、木彫りや陶器、土鈴などで様々な玩具が作られていました。現在は動物愛護の観点から下火になっています。この木彫は鼻のあたりに土佐犬らしい威厳があって顔つきも可愛らしく立派なしめ縄をまとった佳品です。


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右は長崎の夫婦シャンシャン願い馬。九州では宮崎のシャンシャン馬が有名ですが、それとはまた別物。素焼きの馬を白く彩色して車がついています。もとは赤い馬と白い馬が対で売られていたもので、意匠登録もあったのですが現在は廃絶。


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博多人形の流れを汲む、中村人形。2017年に限定販売された3代目中村信喬氏プロデュースの「福の天使」。洗練された現代の土人形です。


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1cmほどの編み草鞋。3cmのセルロイドのケースに入っています。


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愛知県の田縣神社(たがたじんじゃ)御神符。この神社の創建は不明。不明なほど古いそうで最古の記録が1364年と言いますからやはり古い。天下の奇祭としてここの豊年祭は有名です。ちょっと夕方のニュースでは流せない絵面です。



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出雲大社の福こづち。これは昭和40年ごろの製品ですが、今でも同じものが作られています。出雲産の欅材を使ってありありがたさ満点です。現在では贈答品としての注文も多いそう。


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奈良の吉岡利一作、屮芋彫(てっせんぼり)の雛人形。木片に彩色しただけの簡素な雛人形に見えますが、白木の木目の良さを生かしたモダンで愛らしいものです。


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三猿の土鈴。和歌山の郷土玩具、瓦猿に似たひんやりすべすべとした質感の焼き物。バランスの良い三角形の構図といい、なかなかの佳品。


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新潟の三角だるまに似ていますが、猿の土鈴です。ポップなカラーで二つ並べた時の可愛らしさが絶妙。






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