2012/05/01
古伊万里、門前…
大型連休の中休み、5月朔日の八十八夜ですね。和食器まつりも好評開催中です。初日は店内大混雑でよく見られなかったというお客様もどうぞ再度お出かけくださいませ。和食器に関しては随時値下げ断行中です。以下、店内商品の一部を御紹介しておきます。すでに在庫の無いものも含まれますのでどうぞご了承くださいませ。なお弊店では、電話によるお取り置きや通信販売は行っておりませんのでその点もどうぞ御理解いただきますようお願い申し上げます。
1尺の大皿各種。




左は染付の寒山拾得図。寒山さんは経巻を開いているひとで、拾得さんは箒を持っています。長唄にもありますね。それ以外はそれぞれに特色ある色絵の大皿です。
若い方は、こんなに大きなお皿を何に使うのかわからない…と言われることが多いです。もちろん飾って楽しむのも良いですが、骨董と言うほど古くもなく安価に手に入れたものならばどんどん使ってほしいと思います。個人的には鍋の時の具材を盛りつけるのには最適だと思いますし、お客様のある時に近所の魚屋さんへお皿を持ちこんでお造りの盛り合わせを頼むこともあります。フグ刺しを頼むときは、左から2番目のような柄自体が中心から等分になっているものを選ぶと映えますね。

金もたっぷり使ってある色絵の向付鉢。納豆とかほうれん草のおひたしなど、普段のおかずでも華やかになり見違えます。


のぞき猪口とか酢猪口と呼ばれる小さな筒状の猪口。左はひとつ50円、右はひとつ100円に値下げ。酒器として使うのも良いですが、私的にはイカの塩辛とかこのわたとか、煮豆などを盛って器として使っています。やっぱりこれもひとつあるだけでお膳の上が華やかになるのが魅力です。


青と白だけの染付も器の形状によってはとても華やかさがあります。朝顔の花のような小鉢、500円。深さがあるので、中身も小高く盛りつけてさらに上に糸カツオなどを天盛りにするときれいに見えます。

伊万里ならではの染付豆皿。左は型打ち成形の糸切り細工。

今月号の婦人画報は、「京都で骨董入門」。深沢里奈さんが北野天満宮の骨董市、天神さんでお買い物をするというコーナーが素敵でした。美しい人は、選ぶものまで美しい…なます皿1枚500円也。

染付や色絵の大鉢、深鉢も各種800円から。小アジやきびなごの南蛮漬けに最適です。


40センチほどもある金蘭手の六角鉢、35000円。龍の顔がユーモラスです。

ひと回りこぶりな丸鉢は18000円也。

色絵の1尺を超える入れ子丸鉢は、各15000円。

大正から昭和初期にかけて作られた印判の「いげ皿」も各種300円から。縁がイゲイゲ(いがいが)していて錆釉のかかったものが一般的です。印判はモチーフがバラエティに富んでいて楽しめます。
今日のブログタイトルは、「古伊万里門前」です。ふつうだったら「古伊万里入門」となるところでしょう。陶磁器の時代考証は学者さんに任せるとしましても、古伊万里とただの伊万里の境目はもどかしいところですね。一般的には江戸中期以前のものは古伊万里でみんな納得。江戸後期ものは人によって判断がわかれますね。特に最近では幕末のものまですべて古伊万里に分類する人が増えているように思います。書籍になると急に説得力が増すので恐ろしいですが、たまに雑誌などでは昭和初期のものまで古伊万里の仲間に入っていたりします。個人的には、所詮食器、好きな色柄のものを買える値段で(なるだけ安価に)買うのが一番だと思っています。