2007/11/30
夫のしごと
今日は夫の仕事ぶりをちょっと紹介しようと思います。
こんな、ペンキ塗りのガラスケース枠。このままでも良いじゃないかと思われるかもしれませんが・・・

ちょっと剥がしてみると、立派な楢材のきれいな木目が。

ブーンっと。粉まみれ。

所要時間3時間弱。とってもステキなガラスケースに。せっかくのいい素材なのにべったりペンキ塗りではあまりに可哀相。
木製家具類の修理、お手入れはどの程度までするのかが難しいところだと思います。仕上げにニスなんか塗ってしまうとぴかぴかで経年の木目の良さが消えてしまうし、かといって雑巾で拭いただけでは木に艶が出ない。というより仕事をしたとは言えない。
古いものは、やむを得ず板を剥がした時に見えない部分に丁寧なしごとがしてあったりして、数十年前にその家具を作った人の思い入れが感じられたりします。そのあたり着物と同じですね。古い着物を座布団皮にでもしようと思って解いてみたときに、中にすごくきれいな布が縫いこんであったりしてびっくりすることがあります。
今は大量生産の物がほとんどですから、こういった作り手の感情を感じることが出来るものが少なくなりましたね。見えない部分は手を抜けるだけ抜け!というしごとを見てしまうと悲しくなります。古いものに惹かれるのは、古いものが愛情を持って作られているからかもしれません。